福岡県議会 2020-12-14
令和2年 県民生活商工委員会 本文 開催日: 2020-12-14
40
◯畑中茂広
委員長 御異議がありませんので、そのように執り行います。
それでは、第一五四
号議案所管分、第一五八
号議案、第一七三
号議案及び第一七五
号議案の、以上四件について、原案のとおり可決することに賛成の委員は御起立願います。
〔賛成者起立〕
41
◯畑中茂広
委員長 起立多数であります。よって、第一五四
号議案所管分外三件は、いずれも原案のとおり可決されました。
これで、議案の採決を終わります。
以上で、当
委員会に付託されました議案の審査は全て終了いたしました。
なお、採決いたしました議案に関する
委員長報告につきましては、正副
委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
42
◯畑中茂広
委員長 御異議がありませんので、そのように決定させていただきます。
次に、
所管事務調査を行います。
まず、「中小企業の動向及び令和元年度中小企業振興施策の実施状況(案)について」を議題といたします。
執行部の説明を求めます。冨田商工政策課長。
43 ◯冨田商工政策課長 それでは、中小企業の動向及び令和元年度中小企業振興施策の実施状況(案)について御説明をいたします。
本県では、福岡県中小企業振興条例に基づきまして、平成二十八年三月に中小企業振興基本計画を策定いたしまして、毎年その実施状況等を年次報告として取りまとめ、公表をいたしております。
令和元年度の年次報告(案)の本編は、お手元の分厚い冊子のほうでございますが、本日は、
商工部委員会資料の概要版により御説明をさせていただきたいと思います。
委員会資料の三ページをお願いいたします。
第一部、第一章、本県経済の動向でございます。一の県内総生産でございますが、最新値が二〇一七年度となってございます。前年度から名目で二・二%、実質で二・三%増加いたしております。また、県民所得も前年度から三・三%の増ということでございます。
参考値でありますが、二〇一八、二〇一九年度の速報値では、いずれも伸び率が鈍化をしているという状況がうかがえるところであります。
二、鉱工業の動向ですが、二〇一九年の生産指数は、米中貿易摩擦等による世界経済の減速等を背景といたしまして、輸出減などにより主要八業種中七業種が前年を下回っております。前年まで大きく伸びておりました電子部品・デバイス、ブルーのラインでございますが、こちらにつきましても、集積回路などの生産減により大きく下落したところであります。
三、設備投資の対前年度比は、二〇一九年度は一八・六%増加し、三年連続で二桁の増加となっておりましたが、点線であります二〇二〇年度におきましては、製造業につきましては、自動車のモデルチェンジ対応投資などによって増加をしますが、非製造業が減少するということで、全産業では前年度比五・一%減少の見込みとなってございます。
四ページをお願いいたします。貿易につきましては、二〇一九年の本県の貿易額が、世界経済の減速等を背景に、三年ぶりに減少いたしまして八・一兆円となりました。これは輸出入共に減少いたしております。
五の
企業倒産件数でありますが、二〇一九年は建設業等の倒産の増加によりまして、五十八件増えて、三百八十一件となりました。負債総額も四百三十八億円に増加をいたしております。
六の家計消費につきましては、近年回復基調が続いてまいりましたが、二〇一九年は消費増税等の影響によりまして、前年比二・一七%の減となりました。その右側ですが、一方、インターネットを利用した支出は、年々増加傾向にございます。
七、賃金につきましては、二〇一九年のきまって支給する給与、賞与は含みませんけれども、この年平均額が、一般労働者、パートタイム労働者共に減少をいたしております。
五ページをお願いいたします。第二章、中小企業を取り巻く環境であります。一、消費市場の縮小についてでございます。本県の人口は増加を続けておりますが、早晩減少に転じると予想されております。生産年齢人口については、既に減少をいたしております。また、右側のグラフのとおり、高齢者世帯の消費支出額は、勤労者世帯に比べて少ないということからも、消費市場が縮小していくことが見込まれるところであります。
二、労働力市場の需給状況でございますが、本県の有効求人倍率は上昇基調が続いてまいりましたが、二〇一九年は一・五七倍となりまして、〇・〇三ポイント下落をいたしております。一方で、完全失業率は二・八%まで低下をいたしております。また、右のグラフのとおり、労働市場に参入する十五歳から二十四歳、それから、退出する六十歳から六十九歳の人口ボリュームにギャップがございます。この白い点々の部分が労働力人口ということでございますが、そのギャップのために、今後の労働力不足が懸念をされるところでございます。
六ページをお願いいたします。三の貿易、二〇一九年の貿易全体に占めるアジアの割合、これを黒い太線で囲んでございますが、輸出入共にアジアの割合が高く、五年前よりも、その割合はさらに高まっております。
四、本県への外国人入国者数は、二〇一九年におきましては、日韓情勢の変化に伴いまして、韓国からの入国者数が大幅に減少いたしまして、前年比一三・二%減の二百八十四万五千人となっております。二〇二〇年の直近の状況を見ますと、新型コロナの影響で、外国人入国者数はほぼ皆減と言っていいような状況にまで落ち込んでおります。
五、訪日外国人の旅行消費につきましては、一人当たりの旅行支出平均額が増加した一方で、入国者数が減少したために、トータルでは四・二%減の千九百三十八億円となってございます。
六でございますが、IoTの国内市場規模を見ますと、二〇一九年の七・二兆円から、五年後の二〇二四年には十二・六兆円程度に成長すると予測されております。今後、
コロナ禍を契機としたデジタル化の進展でございますとか、5Gの普及などに伴って、新たな商品、サービスの創出が加速するということが見込まれるところでございます。
七ページをお願いいたします。第三章、中小企業の動向でございます。福岡県の中小企業数は、二〇一六年の経済センサスの数値となりますけれども、約十三万五千社となっており、二〇一四年から約八千社減少しております。この減少傾向は全国的な傾向でございます。二〇一九年のセンサスの数値は、今月には分かる見込みとなっております。
二、二〇一九年の本県の開業率は五・一%と、ほぼ横ばいとなってございまして、依然として全国平均を上回っております。
三でございますが、中小企業の人手不足の状況は、グラフからも分かりますとおり、二〇〇九年頃から不足していると答えた企業の割合、これが増えておりまして、二〇一〇年以降は、全産業のトータルを黒い線で表しておりますが、人手不足と答えた企業の割合のほうが多くなっておりまして、人手不足感が続いているという状況です。
八ページをお願いいたします。四の経営者の高齢化と事業承継についてでございます。中小企業経営者の年齢分布を見ますと、六十五歳から六十九歳が最も多くなっておりまして、経営者の高齢化が進んでおります。
また、経営指導員の皆様などによる事業承継診断を行いました結果では、後継者が決まっていない企業が四八・三%、決まっていても準備に着手していない企業が二一・八%でありました。こうした約七割の経営者に対する一層の働きかけが必要な状況となってございます。
九ページをお願いいたします。第二部、中小企業振興施策の実施状況につきましては、基本計画に定めております施策の四つの柱に沿って、その概要を説明いたします。なお、これは、コロナ以前の昨年度の主な取組内容をまとめたものでございます。
一つ目の柱は、創業の促進、(一)創業希望者の確保及び育成では、創業希望者等を対象としたセミナーや、県内外から広く創業プランを募集する福岡よかとこビジネスプランコンテストを開催いたしました。
(二)創業者による事業計画策定の促進では、フクオカベンチャーマーケットを通じまして、事業プランのブラッシュアップなどの支援を行いました。
下のほうに、目標指標の進捗を掲げておりますが、まず、ビジネスプランコンテストへの応募件数は、令和三年度の目標値、これは単年度でございます、百件に対しまして、令和元年度九十六件と、順調に進捗をいたしております。
また、創業の件数につきましては、累計で五千四百件の目標値に対しまして、こちらは、まだ平成三十年度までの累計値になってございますが、千九百八十一件の実績となってございます。令和元年度の実績につきましては、来年一月に経済産業省のほうから公表される予定となってございます。
十ページをお願いいたします。二つ目の柱は、経営基盤の強化の促進であります。(一)経営基盤強化に係る計画策定の促進では、
商工会議所、商工会の経営指導員による巡回指導や、中小企業診断士等の専門家派遣により計画策定を支援いたしました。
(二)人材の確保及び育成につきましては、若者しごとサポートセンターや子育て女性就職支援センターなどにおきまして、企業と人材のマッチング支援を行ったところであります。また、正規雇用の促進や働き方改革の推進など、安心して働ける労働環境の整備に取り組みました。
(三)事業活動に必要な資金の円滑な供給では、県制度融資、長期経営安定資金などによる低利の融資を実施してまいったところであります。
十一ページをお願いいたします。(四)販路開拓の促進として、博多マルイ二階にありますDOCOREふくおか商工会ショップにおけるテストマーケティングを行いましたほか、自動車メーカーの現役社員等である自動車産業アドバイザーによるマッチング支援を行ったところであります。
(五)事業承継の促進では、事業承継支援ネットワークにおきまして、
商工会議所、商工会の経営指導員による事業承継診断や、専門家派遣などに取り組んでいるほか、事業引継ぎ支援センターによるマッチングの支援にも取り組んでおります。
目標指標の進捗は、販路開拓のための展示会や商談会に出展する企業数、及び、一番下でございます、重点支援企業のうち売上げが向上した企業数が目標値を上回っており、その他の三つの指標についても、順調に推移をしているところであります。
十二ページをお願いいたします。三つ目の柱は、新たな
事業展開の促進ということで、(一)でございますが、そのための事業計画の策定支援として、経営革新計画策定指導員による計画の策定支援を行っております。
(二)人材確保の支援としましては、福岡県プロフェッショナル人材センターによる支援を行いましたほか、(三)技術の高度化の促進では、
工業技術センターにおきまして、受託・共同研究や技術相談、試験分析等を行いました。
(四)新たな商品開発の促進では、デザインアワードを開催し、デザイン性の優れた受賞商品について、PRや展示会、商談会への出展支援を行ったところであります。
十三ページをお願いいたします。(五)海外展開の促進では、福岡アジアビジネスセンターにおきまして、海外展開を目指す企業を対象としたセミナーの開催や国別・分野別の登録アドバイザーによる支援を行いました。
目標指標の進捗につきましては、経営革新計画策定企業のうち売上げが向上した企業数など、四つの指標は、いずれも順調に進捗をいたしております。
十四ページをお願いいたします。四つ目の柱は、小規模企業者の事業の持続的な発展であります。(一)事業計画の策定を促進するため、
商工会議所、商工会におきまして、経営発達支援計画を策定いたしまして、小規模
事業者の事業計画の策定支援など、伴走型支援を実施いたしております。
(二)生産性の向上の促進では、セミナーの開催や福岡県中小企業生産性向上支援センターによる企業の現場に出向いての支援といったものを実施いたしております。
(三)のその他、
商工会議所、商工会の経営指導員による巡回指導や、中小企業診断士等の専門家派遣により、経営全般にわたって支援を行ったところでございます。
目標指標の進捗については、経営指導員による指導件数及び重点支援企業のうち、売上げ等が向上した小規模企業数、いずれも目標値を上回っております。
概要版についての御説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
44
◯畑中茂広
委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。塩川委員。
45 ◯塩川秀敏委員 九ページ、目標指標の進捗のところですけど、下の欄、創業支援事業等を活用して創業した件数というのが、目標値は五千四百件と、累計でなっていますが、ちょっと数字的に、目標から差があり過ぎると思うんですけど、どういうふうに理解してあるか。
46
◯畑中茂広
委員長 冨田商工政策課長。
47 ◯冨田商工政策課長 まず、この創業支援事業等を活用して創業した件数でございますけれども、これは、市町村と認定支援機関、経済団体、
金融機関などから成る創業支援等
事業者と呼ばれておりますが、こちらが創業支援等事業計画なるものをつくりまして、国に申請をし、その認定を受け、そして創業者に対して支援を行うといったようなスキームの事業でございますが、確かに、今委員御指摘のように、令和三年度、再来年度の目標値五千四百件に対して、千九百八十一件という状況でございます。この取組については、今後、あと二年ございますけれども、さらなる強化が必要な取組かと考えております。
48 ◯塩川秀敏委員 ぜひ、それはお願いしておきたいのと、もう一つは、十一ページです。それの目標指標の進捗のところですけど、下から二行目ですね。これの評価をどのようにしてあるか、ちょっと。
49 ◯冨田商工政策課長 事業承継診断の実施件数のことで間違いないでしょうか。
50 ◯塩川秀敏委員 はい、下から二行目。
51 ◯冨田商工政策課長 これにつきましては、令和三年度の一万三千二百件に対しまして、昨年度までの実績が六千七百三十二件ということで、これにつきましては、目標達成に向け、順調に進捗しているものと評価をいたしております。
〔発言する者がある〕
52 ◯冨田商工政策課長 この基本計画自体が、二か年で六千七百三十二件に達しておりますので、あと二年ございます。二倍すれば、この目標値をクリアするものと考えてございます。
53 ◯塩川秀敏委員 それで、十三ページなんですけれども、これの目標値の下から二行目、次世代産業分野への参画企業数というところで、これが私が見る限り、順調にいっているんじゃないかなと思うんですが、先ほど出ましたように、生産年齢人口がどんどん減ってくるのは事実と思いますので、こういう次世代産業への参画を増やしていって、生産年齢人口が減っても対応できる状況を、ぜひこれからつくっていただきたいと。同時に、今ある企業の存続については、事業引継ぎ支援センターで徹底してやっていただきながら、私も何回か、
商工部のいろんな研修会とか、例えば、フクオカベンチャーマーケットとか、そういうものに出て勉強させてもらっていますけど、若い人たちのこういう取組というものは、積極的に応援をしていかなきゃいけない、特に資金関係といいますか、企業との結びつきの中でやっていく必要もあるし、今のところ
商工部にしっかり音頭を取ってもらっていますが、これから、県の税収のためにも、ここはぜひ取り組んでいただきたいと思いますので、その辺のところの気持ちを、ちょっと聞かせてもらいたいです。
54 ◯冨田商工政策課長 ただいま委員御指摘の点でございますが、やはり今年の、この
コロナ禍を踏まえまして、大きく環境が変わりました。そして、新しい生活様式と言われるものに対応していかなければならない、ニューノーマルといったものに対応していかなければならない。そうした中で、我々もベンチャーマーケットを開催するなど、新たな次世代産業分野の参画企業数といったものも増やしていかなければならないし、その取組を鋭意進めているところであります。
ちなみに、本県の開業数の状況を、ちょっと申し上げますと、今年一月から十月までの数字でございますが、事業所数ベースにはなりますけれども、二〇一九年と二〇二〇年を比べますと、プラス一六・一%ということで、開業数自体は、去年よりも今年のほうが増えているといった状況もございます。こうした状況を、さらに強めて支援していきたいと思っております。
55
◯畑中茂広
委員長 塩川委員、よろしいですか。
56 ◯塩川秀敏委員 はい、お願いします。以上です。
57
◯畑中茂広
委員長 ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
58
◯畑中茂広
委員長 ほかにないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
次に、「
新型コロナウイルス感染症への対応状況について」を議題といたします。
執行部の説明を求めます。冨田商工政策課長。
59 ◯冨田商工政策課長 それでは、引き続き、
委員会資料の十五ページをお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症により、多大な影響を受けております県内中小企業を支援するため、県では様々な施策を講じ、取り組んでおるところでございます。前回御説明しました内容の時点修正、変更点を中心に御説明させていただきます。
まず、資金繰り対応の強化ということでございます。県制度融資におきまして、実質無利子・無担保、
保証料ゼロの
新型コロナウイルス感染症対応資金、また、
保証料を県が全額補填をいたしております
緊急経済対策資金によりまして、資金繰りの支援を行っております。なお、この
新型コロナウイルス感染症対応資金の受付でございますが、本年十二月末までとしておりましたものを、来年三月末まで延長をしたところであります。
また、
緊急経済対策資金において、来年度以降の
保証料補填を積み立てる基金の設置について、今議会においてお願いをさせていただいたところであります。十二月八日現在の保証承諾の合計は、記載のとおり、四万八百七十一件、六千九百四十三億円余となってございます。
十六ページをお願いいたします。本年一月三十日に設置いたしました新型コロナウイルスに関する経営相談窓口には、今なお多くの相談が寄せられております。相談件数累計は、合計十万九百十件となってございまして、その約九割は資金繰りに関する相談でございます。
また、五月に設置しました専門家によるコールセンターにつきましては、三月末まで継続して設置するための費用を、十二月
補正予算でお願いをしたところでございます。
十七ページをお願いいたします。
持続化緊急支援金でございますが、これを創設いたしまして、国の持続化給付金の対象とならない、売上げが三〇%以上五〇%未満減少した
事業者に対し支給をするものであります。七月末まで申請を受け付けまして、約二万六千社に対し、約九十億円を給付いたしました。給付額の確定に伴う減額補正を今議会でお願いしたところであります。
また、福岡県家賃軽減支援金を創設いたしました。これは、国の家賃支援給付金の対象
事業者に、県独自の支援金を上乗せするものであります。申請内容に不備がない場合には、一週間以内に給付を行っております。九日現在一万二百三十四件、約八億四千万円が給付済みとなってございます。なお、国の家賃支援給付金の申請期限は一月十五日となっておりますが、特段の事情のある方については、一月末まで受け付けることとされたところであります。
十八ページをお願いいたします。二つ目の丸になりますけれども、中小企業のデジタル化のためのシステム開発の支援といたしまして、現場ニーズに対応したシステム開発を、中小企業と共同して取り組む県内のIT企業を支援するものでございますが、これまで六件の提案があり、四件を採択いたしております。
次の生産性向上に資する設備、治具、器具等の導入の支援は、福岡県中小企業生産性向上支援センターの支援を受けて行う設備導入に対する補助を行うものでありまして、九日現在十件の申請があり、六件の交付を行っております。
また、中小企業診断士等の専門家派遣につきましては、これは売上げが一五%以上減少した
事業者を対象に無償化しておりますが、九日現在九十二件の実績であります。
新しい生活様式を踏まえた製品開発、販路拡大等を支援するための国のものづくり補助金、持続化補助金、IT導入補助金に対する県費の上乗せ補助につきましては、恐れ入ります、十九ページに書いておりますが、これまで三百六十五件のお問合せをいただいております。国の補助
事業完了後に申請を受け付ける予定となっております。
次の県補助金の補助率を四分の三までかさ上げする中小企業・小規模
事業者応援補助金につきましては、九日現在、交付申請百六十三件、交付決定百三十五件となっております。
続いて、
工業技術センターにおける依頼試験手数料・設備使用料の全額免除については七百三十六件、福岡県中小企業
技術・経営力評価書発行の無償化については十九件の実績となっております。
二十ページをお願いいたします。飲食店が行うデリバリーやテイクアウトの導入など、経営革新による新たな取組に必要な経費の補助につきましては、九日現在、申請六百三件、交付決定三百八十六件となっております。
次に、この経営革新計画の承認を受けた
事業者が実施する感染防止対策に必要な経費に対する補助でございますが、これは九日現在、申請が百五十七件、交付決定八十一件となっております。
また、ベンチャーマーケットにつきましては、コロナ対策として、ウェブ配信での開催にも取り組んでおりますけれども、十月二十六日には、ニューノーマル特集と題しまして、非接触、非対面モデルなど、新たなビジネスに特化したベンチャーマーケットも開催をいたしました。視聴申込みが百三十四人、この日は、別途リアルにも会場で開催をいたしておりますが、七十五人の参加を得たところであります。
二十一ページをお願いいたします。
地域経済の
活性化支援として、まず、
プレミアム付き地域商品券につきましては、発行規模を大幅に拡大し、七月から順次予約受付を開始いたしておりますが、
コロナ禍の影響が甚大であるということを踏まえまして、発行規模を、さらに二百七十三億円まで拡大をするため、そのための費用の増額について、十二月
補正予算で提案をさせていただいたところであります。
また、通販サイトを活用した福岡県ウェブ物産展につきましては、十一月十六日に終了いたしました第五弾キャンペーンまでの総売上げが十八億九千八百万円と、大変大きな
事業効果が得られているところであります。
二十二ページを御覧いただきたいと思いますが、第六弾キャンペーンを、十二月一日から開催予定でございます。
また、中小の宿泊
事業者が行うマスク、消毒液等の消耗品購入、空気清浄機の購入など、感染防止対策の取組等に対する助成につきましては、九日現在、申請が三百二十件、交付決定三百十二件となっております。
その次の、七月から実施をいたしました「福岡の魅力再発見」キャンペーン、これに続きまして、二十三ページをお願いいたします。十一月五日から「福岡の避密の旅」観光キャンペーンを実施し、第一期の十万人泊分の宿泊券は既に完売をいたしております。第二期の十五万人泊分について、十二月
補正予算で増額をお願いしたところであります。併せて、新たに県内を周遊するタクシー料金の補助、及びプロモーション動画を使って、航空機内モニターによる航空広告の実施についても提案をさせていただいたところであります。
次の県内を巡る修学旅行のバス代の補助については、百七十件の申請があっております。
また、太宰府天満宮周辺での菓子祭りについては、来年二月二十日から二日間の日程で開催を予定いたしております。
二十四ページをお願いいたします。四の経済回復チームの取組でございますけれども、本県の経済・雇用対策を強力に推し進め、経済回復に繋げていくため、服部副知事がトップの経済回復チームを設置いたしておりますが、十月二十七日には、関係団体などとの意見交換会、こういったものも行いながら、今後の施策の方向性について議論を進めているところでございます。
県内経済の直近の状況を見ますと、依然として厳しい状況が続いておりますが、鉱工業生産指数が、自動車生産の回復などによって、六月以降四か月連続で上昇するなど、持ち直しの動きが見られるところでございます。各種施策の効果や中国経済の改善というものもありまして、こうした持ち直しの動きが続くことが期待されるところであります。県といたしましては、現在の新型コロナの再拡大といった懸念材料もあるわけではございますが、引き続き、県内中小企業の事業の継続や
コロナ禍を踏まえた新たな取組をしっかり支援してまいる考えでございます。
説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
60
◯畑中茂広
委員長 説明は終わりました。
これより質疑を行います。何か質疑はありませんか。塩川委員。
61 ◯塩川秀敏委員 ちょっと一点だけ。二十四ページ、経済回復チーム、これはありがたいと思うが、最先端の現場の意見を吸収するシステムというのは、この中ではどんな状況になっていますか。
62
◯畑中茂広
委員長 冨田商工政策課長。
63 ◯冨田商工政策課長 今申し上げましたように、県の
商工会議所連合会、あるいは県商工会連合会、あるいは機械金属工業連合会や県農業協同組合中央会の皆様にお越しいただきまして、その中で、現場の生の声をお聞きするような機会も設けながら、状況の把握に努めているところでございます。
64 ◯塩川秀敏委員 その回数をちょっと増やしてもらいたいと思うんですね。刻々と変化しています、現場は。
商工会議所連合会でも商工会連合会でも、それぞれの団体の代表者の方が出席されているんだろうと思うんですが、地域によってもいろいろ違うし、代表の方の意見は、本当総括的な意見としてはいいかもしれませんけど、もうちょっと現場に密着した意見が聞けるように工夫していただいて、そういうものを十分経済回復チームの中で議論できる体制を進めていただきたいなと思いますが、どんなふうにお考えですか。
65 ◯冨田商工政策課長 確かに、委員御指摘のように、現場の生の声を把握した上で、適切に施策を講じていくことが、極めて重要であろうと思っております。我々としましても、各種既存の統計調査、統計データ等でありますとか、あるいは日銀短観の景況感、状況判断でありますとか、そういったものも踏まえながら議論を進めているわけでございますけれども、より現場の声が聞こえるような体制について検討してまいりたいと思っております。
66
◯畑中茂広
委員長 ほかに質疑はありませんか。壹岐委員。
67 ◯壹岐和郎委員 分かれば教えてください。二十ページの感染防止対策で、二年度に経営革新計画の承認を取られた方が、補助四分の三、これ、二年度の全体の件数は分かりますか。今、十月末でもいいですけど。ちょっと少ないんじゃないかなと思って。分かれば。
68
◯畑中茂広
委員長 数字、ありますか。山北新事業支援課長。
69 ◯山北新事業支援課長 すみません、委員がおっしゃっている経営革新計画の承認の件数につきましては、こちらに出している分は、経営革新実行支援補助金に関する数字のみで、実行支援補助金を申請されない、例えば、国のものづくり補助金とか、そういったことをやっている数もありますので、実際にはこれよりも多くなっております。すみません、今ちょっと手元に正確な数字は持ってきておりませんので、また後ほどお渡ししたいと思います。
70 ◯壹岐和郎委員 というのは、百五十七って、もうちょっとあっていいんじゃないかなという感じがしたので、すみません、そういう質問をしました。これは、これで結構です。
もう一件、申し訳ないです。十七ページの
持続化緊急支援金、これはもう終わったんですけど、不正の件数とか、返却をしなさいみたいな例はあったんですか。あれば、件数と金額を教えてください。
71
◯畑中茂広
委員長 道岡中小企業振興課長。
72
◯道岡中小企業振興課長 我々も不正という認識ではあまりないんですけれども、例えば、提出した売上げ台帳を精査したら対象から外れたので返納しますというお話があったり、あと、間違えて二重に申請してしまったので、返納したいといとか、そういったお話はございます。
73 ◯壹岐和郎委員 実際返した件数とか金額とかいうのはあるんですか。
74
◯道岡中小企業振興課長 今ここには数字はございませんけれども、返納している金額というものは把握しておりますので、それはまた後ほど。
75 ◯壹岐和郎委員 分かりました。では、後で教えてください。
76
◯畑中茂広
委員長 よろしいですか。
77 ◯壹岐和郎委員 はい、いいです。
78
◯畑中茂広
委員長 ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
79
◯畑中茂広
委員長 ほかにないようですので、以上で、本件の質疑を終わります。
次に、議題にはありませんが、その他として、皆様方のほうから何かありませんか。塩川委員。
80 ◯塩川秀敏委員 ちょっと二点、一つは、宿泊税のことについてなんですが、宿泊税を決めたときに、たしか十一億円の予算を組んでましたよね。こういう
コロナ禍の中で、恐らく大幅に見直していかなきゃいけない。地元市町村に配るのが、大体二億円というふうに組んでおったと思うんですけれども、そこら辺のところの状況を、市町村には既にいくら配るというようなことがいっていると思いますので、それで準備をしているときに変化があったりするのかしないのか、その状況をちょっとお伝え願いたい。
81
◯畑中茂広
委員長 神代観光政策課長。
82 ◯神代観光政策課長 宿泊税の基金の状況でございますが、先ほど部長が、予算議案で説明させていただいておりますが、宿泊税基金五億六百万円余減額ということになっております。これは、同じく
総務企画地域振興委員会のほうで税収の審議がされておりますが、税収の減に伴うものでございます。
まず、塩川委員から御指摘のございました市町村交付金でございます。宿泊税に係る事業について、六月定例会で自民党県議団から代表質問で御質問いただいております。その際、知事からは、宿泊税収にかかわらず、市町村交付金につきましては減額することなく、当初予定の金額につきまして、市町村さんのほうで事業をやられる規模が上限になりますけれども、当初予定しておりました金額の範囲内で事業をされた場合には、事業費に基づいてしっかり交付するということで、知事が答弁させていただいております。
そのほかの事業につきましても、例えば、海外から人を呼んでやるような事業はできませんけれども、そういった状況につきましては、インバウンドの状況等を見ながら実施していくということで、これも答弁させていただいております。
実際宿泊税基金は減っております。これにつきましては、当初予定しておりました事業のうち、臨時交付金等で対応できるものにつきましては、十二月
補正予算におきまして、財源更正ということでさせていただいているところでございます。以上でございます。
83 ◯塩川秀敏委員 確認ですけど、ちょっと説明がありましたけど、五億六千万円ぐらいの減額補正ということは、十一億からすれば、仮に五億ぐらい減るとして、六億ぐらいを見て、そのうちの二億、市町村の交付金は、知事答弁のとおりで配っていくと。あとの四億何千万については、その中で、今まで九億で考えてきた事業を何とかやっていきたいという考えだという理解でいいですか。
84 ◯神代観光政策課長 そういった理解をしていただいて構わないと思います。ただ、宿泊税事業で組んでおりますけれども、実態としてやれない事業につきましては、また、二月補正等で御相談させていただくことになろうかと思います。
85 ◯塩川秀敏委員 それで、そこの質問はいいです。
次の質問に入ります。次は、美術館の建設についてなんですけれども、それぞれ、これは新福岡県立美術館基本計画策定
委員会があって、検討がなされていると思うんですけれども、今までの経過と、今後どういう形になっていくのか、それから、現状として経過の中で、どの程度のことが話として煮詰まってきているのか、あるいは全体的な予算とか、概要でいいですから、それをちょっと報告してもらいたいと思います。
86
◯畑中茂広
委員長 柳原新県立美術館建設室長。
87 ◯柳原新県立美術館建設室長 まずは、現在の検討状況についてでございます。七月二十一日に、美術館、それから作家の皆様、建築などの専門家の皆様による有識者会議、基本計画策定
委員会を設置させていただきました。その際に、第一回
委員会を開催いたしました。第一回
委員会では、現県立美術館の取組や新県立美術館の建設予定地なども御視察いただきながら、どのような美術館を目指すべきかというところで御意見をいただいたところでございます。
第二回
委員会につきましては、十一月十三日に行いまして、ここでは、新県立美術館に必要な機能、それから役割について、事務局案を御提示させていただき、そこで御意見をいただいたところでございます。
今後のスケジュールにつきましては、まず、基本計画策定につきましては、来年度まで基本策定
委員会を行いまして、来年の秋ぐらいに基本計画をまとめていきたいと考えております。
その後につきましては、基本計画策定後は、基本設計、
実施設計、それから測量調査、地質調査などを行いまして、それから、建築工事に入ってまいります。その後、建築が完了しましたら、二夏ほど経過期間を設けまして、その後開館という運びになります。知事が答弁させていただいておりますけれども、令和十一年、二〇二九年、このときに大濠公園が開園百周年を迎えますので、このときまでには開館をさせたいと考えております。
88 ◯塩川秀敏委員 もちろん専門家の意見を聴くことは重要ですけれども、専門家の意見と、また議員の意見は、ちょっと視点が違うかもしれませんので、自民党の代表質問でも、議員の意見を聴くようにということでお答えいただいていますので、ぜひお願いしたいのと、この
委員会におきましても、まとまれば、きちっとした報告をされる予定でしょうけれども、いろいろ意見がありますので、それを見て、また申し上げたいと思いますので、ぜひ我々の中でしっかり議論する場を設けていただきたいということをお願いしておきます。今日の段階では、以上です。
89
◯畑中茂広
委員長 適宜、時期を見て、進捗についての報告をいただきたいと、私のほうからもお願い申し上げておきたいと思います。
ほかに質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者がある〕
90
◯畑中茂広
委員長 ほかにないようですので、次に進みます。
「閉会中の調査事項について」お諮りします。
お手元配付の閉会中の審査事項案のとおり、九項目について、閉会中もなお、調査を継続することといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
91
◯畑中茂広
委員長 異議がありませんので、そのように決定し、所定の手続を取ることといたします。
次に、「今後の
委員会活動について」お諮りいたします。
今後の
委員会活動については、正副
委員長に御一任願いたいと思いますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者がある〕
92
◯畑中茂広
委員長 御異議ありませんので、そのようにさせていただきます。
最後に、会議録署名委員を指名いたします。
縣善彦委員、永川俊彦委員、お二人を指名いたします。よろしくお願いします。
以上で、当
委員会の議事は全て終了いたしました。
最後に、終始熱心に審査いただきました委員各位、御協力いただきました
執行部各位に感謝申し上げ、
県民生活商工委員会を閉会いたします。ありがとうございました。
午 後 零 時 十 七 分 閉 会
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